15年の時を刻み、劇場版(HDデジタル・リマスター)名作映画として蘇らせた。

不朽の名曲「大きな古時計」誕生の逸話を映画化
1876年に米国の音楽家ヘンリー・クレイ・ワークによって作曲、大ヒットした「大きな古時計」(英題Grandfather's Clock)の誕生秘話のきかっけとなった兄弟の逸話を世界で初めて映画化。


2006年にネットシネマ(動画配信サービス)の実写企画として提案した名曲「大きな古時計」の誕生秘話が採用され、藤岡美暢(藤ダリオ)の脚本によって、世界初の実写ドラマ化となる。当時、既にシンガーソングライターの平井堅によるカバー曲が100万枚超のミリオンヒットを記録。物語は、仲の良い兄弟が経営するホテルにやって来た一人の若い女性客と過ごす、ピュアなラブストーリー。イメージしたのは、青い海と空~海辺の小さなホテルであった事から沖縄ロケーションを慣行。15年を経て、名作映画として後世に残したく劇場版として蘇らせる為に細部に拘った再編集、合成やCGを要所に施し、主題歌「大きな古時計」(英語詩)をジョンテとエリアンナによる初デュエットでカバー。劇中ではイメージソングとして、川島ケイジがオリジナル曲「序曲」を提供、劇中歌を観月.がオリジナル曲「月になる」を提供、更に音楽家の谷口尚久が、本作の為に書き上げた、エンディングテーマ「Right Now」を川畑要(CHEMISTRY)が唄うなど音楽映画にふさわしい作品となった。また、おじいさん役の北村三郎さん(沖縄の名優)が逝去され、哀悼の意を込めて追悼作品とした。

不朽の名曲「大きな古時計」誕生の逸話とは?


1874年、アメリカの音楽家ヘンリー・クレイ・ワーク(Henry Clay Work)は、劇場公演のツアーに加わるためイギリスに渡っていた。その時に泊まった、ダーラム州ピアスブリッジ(Piercebridge in County Durham)の川沿いにある小さなホテル「ジョージ・ホテル(George Hotel)」のロビーに置かれていたロングケース・クロック(long-case clock)に目が留まった。何故なら、動いていない古びた時計が、玄関ロビーに目立つ様に置かれていたからだ。針の止まった古時計に興味を持ったワークが尋ねると、ホテルの主人はとあるエピソードを静かに語り始めたのだった。

ジョージ・ホテルのロビーに置かれた大きな古時計

ヘンリー・ワークが訪れる数年前まで、ジョージ・ホテルはジェンキンスという二人の兄弟が所有するホテルだった。彼らは生涯独身だったが、地元の人々からの信頼も厚く、人付き合いの良い兄弟だったという。ロビーには、2mを超える大きな木製の時計が置かれていた。それは、ジェンキンス兄弟の兄が生まれた日に購入されたロングケース・クロック(long-case clock)で、ジョージホテルの顔となっていた。この大きな時計の正確さには定評があり、宿泊客が馬車の出発の時刻を知るのにとても役に立っていたという。時間が遅れる事は一日もなく、一年中正確な時を刻み続けていたそうだ。

ジェンキンス兄弟が亡くなり、遅れ始める大きな時計

ある日、ジェンキンス兄弟の弟が病に倒れ、そのまま亡くなってしまう。すると、今まで正確に動いていた大きな時計の時間が急に遅れ始めた。最初はほんの数分程度の遅れだったが、弟の葬儀が済む頃になると、修理士が注意して管理していたのにもかかわらず、大きな時計は徐々に遅れの度合いを増し始め、ついには一日に15分も遅れるようになってしまった。そして、弟の死から1年以上経過したある日、後を追うように今度は兄が亡くなった。彼の死を聞きつけてホテルのロビーに集まった友人たちは、大きな時計を見て騒然としたという。というのも、時計の針は「11:05」、すなわち彼の死の瞬間の時刻を指し、動いていた筈の振り子も止まってしまっていた。

一夜にして書き上げられた “Grandfather's Clock”(大きな古時計)


ジョージ・ホテルのオーナーから聞いた大きな時計のエピソードは、ヘンリー・ワークに強いインスピレーションを与えた。創作意欲に掻き立てられたワークは、その夜一晩中寝ずにこの逸話にまつわる歌「Grandfather's Clock」(大きな古時計)を書き上げた。ワークがこの歌を早速アメリカに持ち帰り発表したところ、たちまち多くの人々の賞賛を得てミリオンセラーになった。この歌がヒットする前は、大きな時計は “Coffin Clock”(棺おけ時計)とか “Long case Clock”(ロングケース・クロック)などと呼ばれていた。「Grandfather's Clock」 の発表以来、大きな時計はその歌のタイトルから “Grandfather's Clock”(おじいさんの時計)と呼ばれるようになったという。