家田荘子さん(作家)
なんてきれいな海の景色と波の音。そして澄んだ空。美しい景色に心が染まった所から純愛物語が始まります。科学が発達し、すぐに確かな答えを手にしたがる今の時代ですが、この三人は違います。みんなで一緒に幸せになれないのならと、愛するがゆえに、苦しみもかぎながらも身を引いてしまうのです。その経緯を知っているのは古時計だけ…。肉体関係で結ばれていない愛は、肉体関係のある愛より、もっと純粋で強いのでしょうか。「純粋な永遠の愛」と、美しい海に魅せられた私は、最後に涙が止まらなくなりました。愛する人と会えなくても、言葉さえ交わせなくても、愛する人と心を通じ合わせ続けることはできるのです。「時は戻らない。その潔さが好き」松本まりかさんの凛とした笑顔は、コロナ禍で傷ついた私たちに、人を本気で愛する純粋な心と、前を向くための勇気を与えてくれることでしょう。