Story
OLのチアキ(石橋穂乃香)は、親友の記者・マイ(藍田舞)を連れ、故郷である温泉郷・鵺ヶ淵へ向かっていた。母ヨシコ(黒沢あすか)が、そこで古い温泉宿を経営しているのだ。
チアキにはマイに秘密にしている過去があった。
12年前に父親が、ヨシコに想いを寄せる男、澤津久森(柴田光太郎)によって殺されたのだ。
同じ頃、へんぴな山奥にある洋館に、巨大な柩を運び入れる男たちがいた。
未確認生物UMAを専門に扱う三流誌の編集長・京極(山村憲之介)とその部下である。柩の中には、異形の化物が経文により生きたまま眠らされていた。
京極にはもう一つの顔がある。
怪物を捕獲し、ボスであるマダム(大島葉子)に献上するUMAハンターとしての顔だ。
京極は般若心経に身を包み、源頼政が使用したといわれる弓を武器にUMAを狩っては、マダムに差し出してきた。
マダムは、新鮮な怪物を食べ続ける事で若さを保ち続ける謎の老女であった。
マダムは言う「早く鵺を目の前に差し出せー」
鵺。古くは古事記に登場する日本古来のUMA。顔は猿で体は狸、手足が虎で尻尾は蛇・・・
そんな化物の血を引く人間が生存しているといわれる秘境があった。
それこそが、鵺ケ淵であった。
鵺ケ淵ではヨシコが、一人の男の帰りを待っていた。
模範囚として仮出所した、夫の殺害犯として服役していた澤津久森だ。
この澤津久森こそ、鵺の血を受け継ぐ、怪物と人間の「ハイブリッド」であった。
怪物の血を引く人間は繁殖期に怪物の姿に戻る。鵺の繁殖期である月食の晩に狙いを定め、部下達と鵺ケ淵を目指す京極。
やがて月食が訪れ、その闇の下、人々の想いの交錯する戦いが幕を開けるー!



