2025年。「特定のDNAの塩基配列を持つ人間は、殺人を犯す確率が99%に達する」という衝撃的な論文が発表された。政府は犯罪予防のため、殺人遺伝子を持つ少年少女たちを"更生"という名目で太平洋の無人島に収容した。島では、遺伝子に隠された凶暴性を確認するために様々な実験が行われた。特にコードネーム"鬼ごっこ"と呼ばれる実験は、記憶を奪うことによって心の奥底に眠った殺人衝動を"発露"させるものだった…

 誰もいない砂浜で17歳の少年が目覚める。左手には金属製のリストバンドがはめられ、緑色のランプが点灯している。刻まれた文字は"SHOUGO"。少年=ショウゴ(倉貫匡弘)は、何も思い出せぬまま山頂のアンテナを目指す。
 同じリストバンドをはめたヨウイチ(小林且弥)・オサム(大坂俊介)と出逢い、一緒にわき水を探し歩くが、目撃したのはおぞましい光景だった。大ガマを手にしたコウスケ(東山義久)が、死体をバラバラに切り刻んでいる。恐怖に陥ったショウゴはその場から逃げ出すが、襲いかかってきたコウスケの刃にヨウイチが犠牲となった。
 その後親しくなったタケシ(辻本知彦)も、アイスピックを武器にするノブオ(森新吾)との格闘の末、相討ちに倒れる。相次ぐ闘いの中で、ショウゴはリストバンドのランプが赤く変わった時が"発露"の目印と気づく。そして、彼らの行動をモニタで監視する組織の影が…