作品観賞後にお読み下さい。

 小沼監督 が「作品にとって大きかった」と語る、DIAMOND☆DOGSの出演。ダンスにアクションにと大活躍だったが、ひとつだけ監督を困らせた"誤算"があった。
 それは「倒れ方、転び方が綺麗すぎる」ということ。皆実力あるダンサーのため、何をやらせても"キマって"しまうのだ。自然な動きを重視する監督の要求に応えるため、D☆Dメンバーにはわざと不格好に倒れなければならない苦労があった。

 ロケ地 は足場が悪く、車が入って行けない場所が多かったため、スタッフは機材などを運ぶのに苦労した。
 そこでアクションをこなさなければならないキャストは更に大変。樹海でのロケの際、カマを持ったコウスケに追われるシーンで、ショウゴ役の倉貫匡弘が足を滑らせ膝を強打するハプニングがあった。うずくまる彼の姿に一同ヒヤリとしたが、大事には至らずひと安心。
 また、比較的足場が良いと思われたパラグライダー場でも、千草役の大家由祐子が突然転倒。役柄上高いヒールの靴を履いていたため、深い芝にバランスを崩したのだった。しかしクランクイン前のお祓い効果?があったようで、大きな怪我はなく無事終了することができた。

 ロケ地 は人気のない場所が多く、通行人や車に気を配る必要はなかったが、意外な"敵"がいた?!
 大空にラジコン飛行機が現れ、縦横無尽に飛び回ったのだ。音が大きく、録音の妨げとなるため、制作スタッフが持ち主を探して奔走したが、川の向こう岸で操縦しているらしく結局見つけることができなかった。撮影は、数時間に渡りラジコンの飛ぶ合間を縫って続けられた。
 パラグライダー場 で撮影された印象的な"丘"のシーン。上からの引き画を撮るために一部のスタッフが丘に上り、キャスト・エキストラを含めて総勢30名以上が、荷物を持って邪魔にならない場所へと移動した。
 しかし、ひとつだけポツンと残された"物体"が…。「あれは何だ?」と疑問に思ったスタッフが確認に行くと、毛布を被ったシオリ役の加藤美佳だった。当日は厳しい寒さに加え衣裳も薄着だったため、待ち時間は毛布を何重にも被っており、皆の移動する音さえ聞こえなかったらしい。それにしても、誰か気づいてもよさそうなものだが…

 冒頭、 ショウゴが砂浜で朝陽をバックに座っているシーン。この九十九里浜ロケは、当初、撮影日程の序盤に組まれていたが、あいにくの雨続きでやむなく終盤に変更された。
 その結果、クライマックスのダンスシーンをスタジオでAM1:30まで撮影した後、埼玉・西川口から千葉まで車で長距離移動し、現地で仮眠を取ってAM5:00頃から朝陽ねらいの撮影に臨むというスケジュールになった。
 しかし美しい風景を収めることができたのだから、キャスト・スタッフ一同苦労の甲斐があったというもの。

 ラスト近く、 砂浜に倒れているシオリ、ショウゴ、オサムに波が打ち寄せるシーン。物語上重要なシーンであり、監督が特にこだわった部分でもある。
 キャスト達は12月の極寒の中、水に浸かりながら適度な大きさの波が来るのをじっと待ち通した。クランクアップ直前だったこともあり、撮影終了後はスタッフから盛大な拍手を浴びた。